読みもの / AQUARIUM JOURNAL
グッピーの繁殖記録にF1・F2と書くときは、何を親世代にしたかを先に決めます。Fの数字は、一匹のメスが何回産んだかを表す番号ではありません。世代と出産回を混同すると、親子関係を後からたどれなくなります。
親世代から子世代へ進む番号
NHGRI公開の遺伝学講義資料では、親系統からF1、F1同士の交配からF2へ進む関係が図示されています。資料自体はマウスを題材にしているため、ここでは世代記号の考え方だけを参照します。マウスの系統管理基準を、そのままグッピーの基準にはしません。
以下では、記録上の親世代をP、その交配から生まれた子をF1、F1同士から生まれた子をF2とする基本例を使います。
同じ親の二回目の出産もF1のことがある
| 交配・出産の例 | 世代の記録 |
|---|---|
| PのオスAとメスBの最初の子 | F1・出産回1 |
| 同じ親関係の次の子 | F1・出産回2 |
| F1のオスCとメスDの子 | F2・出産回1 |
この表は親関係が確認できている場合の例です。出産が二回目だからF2に進むのではなく、交配に使った親がどの世代かで考えます。
F2は品質や固定率の保証ではない
F2という表示だけから、色柄が必ずそろう、健康度が高い、親と同じ形質が何%出る、といったことは分かりません。世代番号と、観察した形質の結果は別の情報です。尾びれの形や色を記録するなら、観察日と個体の識別番号も添えます。
親へ戻す交配を自動的にF2としない
F1をもとの親系統へ交配する場合は、F1同士の交配とは異なります。参照資料も戻し交配を別に示しています。略号だけで済ませず、「F1オスC×親系統メスE」のように実際の組み合わせを書けば、独自の番号付けでも経路を追えます。
購入時のF番号も、どこから数えたものかを確認します。販売者の起点と自分の起点が違う場合は、元の表記を残して自分の管理番号を追加します。
編集部作成の確認例
問い:親世代A・Bの子が、9月と10月に生まれました。10月の子はF2でしょうか。答え:同じ親関係なら両方ともF1です。9月と10月は出産日や出産回で区別します。F2とするには、F1同士の交配から生まれたことが必要です。
ただしグッピーでは、現在同居しているオスが父親だと決めつけられない場合があります。精子貯蔵と交配記録を併せて読み、親の由来が不明な子に確定した系図を付けないようにしてください。
Yokohama Aqualoop編集。公開資料と編集部作成の記録例を整理した記事です。当店の実験・実測や研究者による監修ではありません。資料確認:2026年9月11日。
参考資料
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