読みもの / AQUARIUM JOURNAL
ブラックモーリーという名前だけを理由に、すべての水槽へ同じ量の塩を加える判断はできません。販売元がどの水で管理しているか、自宅の水質がどうか、同居する生体や水草が何かを先に確認します。
「汽水でも暮らす」と「塩が必須」は別の話
フロリダ自然史博物館のPoecilia latipinnaの解説は、淡水・汽水・沿岸の塩水に生息することを記しています。これはその種の生息環境の説明で、すべての流通モーリーへ同じ塩分を指定する飼育手順ではありません。
淡水で維持されてきた購入魚と、塩分のある水で管理された魚を、確認なしに同じ扱いにしないようにします。販売名が不明瞭な場合は、まず名前と由来を整理してください。
塩分と硬度を混同しない
Aqueonの卵胎生魚の飼育案内は、塩添加についての考え方と、カルシウム・マグネシウムなど硬度に関わるミネラルの重要性を分けて紹介しています。塩化ナトリウムを加えることは、GHを構成するカルシウムやマグネシウムを補うことと同じではありません。
「硬水がよいと聞いたので食塩を追加する」というつなげ方は避けます。pH・GH・KHの違いも確認し、何の値を変えようとしているかを明確にします。
購入前に聞く三つのこと
| 確認先 | 質問の例 |
|---|---|
| 販売元 | 現在は淡水管理か、塩分を加えているか |
| 販売元の管理記録 | 水温・pH・硬度など分かる値はあるか |
| 自宅の水槽 | 測定値と、同居魚・エビ・水草の条件 |
塩分を加えている場合は、使っている製品と濃度の表記も確認します。「少しだけ」では、水槽間の条件差を比較できません。
混泳水槽はモーリーだけで決めない
Aqueonも、添加物を使う前に他の生体が耐えられる条件か確認するよう案内しています。モーリーの管理例を見つけても、それが水草やエビを含む自宅の構成に合うかは別です。
変更が必要な場合は、販売元へ自宅の測定値と生体一覧を伝え、移行方法を確認します。情報がそろわない段階で急に塩分や硬度を変えるのではなく、迎え入れの条件を整えてから購入します。
体調不良への塩浴とは分ける
日常飼育の水を決める話と、病気が疑われるときの処置は別です。元気がない原因を塩不足と決めつけず、水温、水質、呼吸や泳ぎ方を記録して相談してください。本記事は塩浴濃度や治療を指定するものではありません。
Yokohama Aqualoop編集。博物館・業界団体・メーカー等の公開資料と編集部の確認例を整理しています。当店の実測や資料提供元による監修ではありません。資料確認:2026年9月11日。
参考資料
グッピー・水草・水槽管理の記事を探せます。
読みもの一覧へ →