水槽と観察ノートを描いた色鉛筆画
Yokohama Aqualoop オリジナル色鉛筆イラスト(AI生成) · イメージ

水槽のCO₂は夜に止める?発酵式・ボンベ式と電磁弁の違い

水草の光合成に合わせてCO₂を添加するボンベ式では、対応する電磁弁とタイマーで夜間の供給を止められます。一方、発酵式の止め方は製品によって異なります。「発酵式だから必ず電磁弁が使えない」「バルブがあるから夜は閉じてよい」と決めず、発生器と電磁弁の両方の指定を確認してください。

とくに、発酵によるガスの発生を止めることと、水槽への供給を止めることは別です。チューブを折る、クリップでつぶす、安全弁を塞ぐといった自己流の停止方法は使いません。この記事では、夜間管理の考え方、メーカーごとの具体例、タイマーの確認手順を整理します。

なぜ夜間のCO₂添加を見直すのか

JBLのCO₂管理ガイドは、水草が光合成にCO₂を使う照明時間に合わせ、夜は添加を停止できると説明しています。同ガイドのボンベ式の例では、タイマーが照明と電磁弁を朝にON、夕方にOFFへ切り替えます。

消灯後も生体や微生物などの呼吸は続きます。CO₂を供給する必要性と、水槽内のガス交換を分けて考えましょう。「夜間は何もしなくてよい」「毎晩必ず同じ量のエアレーションが必要」と、水量・生体数・水温・機器を見ずに決めるものではありません。

照明の設定だけでは、別のコンセントにつないだ電磁弁まで連動しているとは限りません。まずは、照明・CO₂・エアーポンプがそれぞれ何に接続されているかを確認します。

ボンベ式と発酵式:製品ごとの確認表

確認したメーカー資料の範囲での比較
対象夜間停止・電磁弁の案内読み替えないこと
JBLの対応ボンベ式システム対応電磁弁をタイマーで制御する構成があるどのボンベ・レギュレーター・弁でも組み合わせられるわけではない
JBLのBio-CO₂同社ガイドは電磁弁の後付け対象からBio-CO₂を除外しているボンベ式の配管例をそのまま追加しない
GEX「BIO CO2」公式FAQは電磁弁の使用可とし、閉じた間のガスは一定圧で安全弁から放出されると説明ガスをボトル内へ蓄えて翌朝使う仕組みではない
型番・仕様が分からない発酵式や化学反応式メーカーの停止方法と対応機器を先に確認する他製品の「使える」を流用しない

上表のJBLの条件は同社ガイド、GEXの条件は「BIO CO2:電磁弁を使用することはできますか」によります。商品名が似ていても、GEXの「発酵式水草CO2 スターターセット」と「BIO CO2」は別製品です。BIO CO2の回答を、ほかの発酵容器へ当てはめないでください。

電磁弁側の指定も必要です。例えばHaruDesign「SV120-BLK」は、発酵式とフィルター機能のない化学反応式での使用を控えるよう案内しています。発生器のメーカーが電磁弁に対応するとしていても、購入する弁がその方式に対応するとは限りません。

GEX BIO CO2の夜間管理をどう読むか

BIO CO2の夜間に関する公式FAQは、一般的な30〜60cm水槽では夜間添加を継続できるとしつつ、高温で出過ぎる場合や生体に酸欠のような動きが見られる場合には、吐出量調整や夜間エアレーションの併用を案内しています。これはBIO CO2についての回答で、同じ水槽幅ならどんな添加量でも安全という意味ではありません。

また、CO₂が発生しない場合のFAQでは、通常の使用時にバルブを開放するよう案内しています。閉じている間も発酵は続き、一定圧に達すると安全弁からガスが抜けるため、閉止は貯蔵になりません。

この二つは、通常の吐出を確保する案内と、過剰添加などへの対処を分けて読みます。電磁弁の追加を考える場合は、前節の使用可否に加え、発生器・電磁弁・チューブの型番と接続条件をメーカーへ確認してください。安全弁の作動を止める改造は行いません。

相談時には「BIO CO2を使用中で、接続したい電磁弁は○○です。夜間の供給停止に対応しますか。指定の接続位置と注意点を教えてください」と、商品名を省略せず伝えると確認しやすくなります。

対応するボンベ式:タイマーを設定してから確認する順番

以下は、メーカーがタイマー制御を認めた構成で使う確認手順です。pHコントローラーで制御する場合は、その機器の設定手順を優先します。

  1. 接続する機器を確認する。レギュレーター、電磁弁、タイマーの型番・電源仕様・対応圧力・配管の指定を照合する。組み替え作業は説明書の停止・減圧手順に従う。
  2. タイマーの現在時刻を合わせる。ON/OFF時刻と曜日を確認し、手動の常時ONや常時OFFになっていないかを見る。
  3. 照明とCO₂の時間を別々に記録する。同じタイマーで連動させているか、別タイマーなのかを明記する。
  4. 実際の切り替わりを見る。照明が消える時刻、電磁弁の作動、カウンター・拡散器の泡の変化を確認する。タイマー表示だけで停止完了としない。
  5. 翌朝の再開も見る。魚の呼吸と泳ぎ、機器の作動、水温や測定値を確認し、前夜の記録と並べる。

本記事では「点灯の何時間前に必ず開始」という時刻を固定しません。水量、拡散方式、水の動きで状況が異なります。指定された設定を出発点に、実際の測定と生体の様子を見て調整してください。照明側の管理は水槽の点灯時間とタイマーで確認できます。

設定と実際を分ける記録欄
項目記録内容
照明予定の点灯・消灯時刻/実際に切り替わった時刻
CO₂制御方法/予定時刻/弁の作動/泡の変化
水槽夕方と翌朝の水温・測定時刻・測定値
生体呼吸・泳ぎ・水面への集まり方の変化
直前の変更添加量、配置、給餌、生体の追加、掃除など

泡が止まっても、水中のCO₂はすぐゼロにならない

配管からの供給と、水中に溶けている量を分けて確認します。カウンターの泡数は機器の動作を比べる情報にはなりますが、それだけで水槽全体のCO₂濃度を確定できません。詳しくはCO₂の泡数と水中濃度の違いへ。

JBLは、液体を使う常設CO₂テストの色変化には時間差があると説明しています。添加量を変えた直後に色が変わらないからと、続けて増量しないようにします。pHを比べる場合も、測定器と時間帯をそろえましょう。朝と夜のpHの記録、必要に応じてpHメーターの校正手順を確認してください。

エアーポンプを夜間に動かす構成では、エアレーション側の配管・逆流防止も確認します。CO₂用とエアー用の器具を見た目だけで共用しないようにし、エアーポンプと逆流防止弁の置き方を照合します。

よくある質問

発酵式CO₂は、夜にチューブを折れば止められますか?

その方法は使いません。水槽へ出る道を塞いでも、容器内のガス発生まで止まるとは限りません。製品が認める方法を使い、不明なら型番を示してメーカーへ確認してください。

電磁弁をOFFにしたのに、泡が続きます

電磁弁が本当にOFFになっているか、照明だけを切っていないか、タイマーの手動モードを確認します。配管に残ったガスの影響と、停止できていない状態は見分ける必要があります。「何分なら正常」と一律に決めず、継続する場合は機器の指定手順で停止して点検・相談してください。圧力のかかったチューブを抜いて調べないでください。

照明を点けたままにすれば夜間停止は不要ですか?

CO₂を消費させる目的で照明を一晩中点ける管理にはしません。照明の予定とCO₂供給の予定をそれぞれ適切に設定し、停止できる機器かどうかを確認しましょう。

魚が水面で苦しそうにしていたら?

予定時刻まで待たず、その方式で認められた操作によってCO₂の追加供給を止め、エアレーションなどでガス交換を確保します。水温・水質・循環と直前の変更を確認し、販売店などへ相談してください。見た目だけでCO₂過多と断定はできません。異常時の停止方法を、平常時に説明書で確認しておくことが大切です。

参考資料

資料確認:2026年10月20日。Yokohama Aqualoop編集。メーカーの公開資料と当サイトの確認手順を整理しました。当店の実測やメーカーによる監修を示すものではありません。手元の製品に対応する最新説明書とメーカーの案内を優先してください。

次の疑問を、読みものから。

グッピー・水草・水槽管理の記事を探せます。

読みもの一覧へ →