水槽と観察ノートを描いた色鉛筆画
Yokohama Aqualoop オリジナル色鉛筆イラスト(AI生成) · イメージ

水槽のpHメーターを校正するには|標準液の選び方・洗浄・保管手順

水槽のpHメーターを校正するときは、最初に本体の型番と、対応する標準液の数値を確認します。「pH7用」という呼び方だけで選ばず、6.86・7.00・7.01など、ラベルの値と機器の設定を合わせましょう。校正は測定器を標準液で確認・調整する作業です。水槽のpHを変える作業ではありません。

ここでは、校正前の準備、標準液の選び方、洗浄と保管を順に紹介します。試験紙や液体試薬との違いを知りたい方は、pHの測定方法の比較を先に読めます。

校正前に並べるもの

メーターと説明書、適合する新しい標準液、指定されたすすぎ用の水、清潔な容器を用意します。電極を液へ浸すタイプか、平面センサへ滴下するタイプかでも準備が違います。保存液や洗浄液を使う場合は、標準液と取り違えないよう容器を分けてください。

作業前に、次の4項目をメモすると途中で迷いにくくなります。これは当サイトの準備用チェック表です。

自分の機器の説明書で埋める準備表
確認項目書いておく内容
本体・電極正確な型番、使用している電極
校正の設定対応する標準液、校正点数、操作順
液のラベル製品名、pH値、期限、開封日
使用前後の扱い電極の準備、すすぎ方、保管方法

標準液の期限は、手元の製品の表示を使います。別メーカーの案内にある「開封後何か月」を、すべての液へ一律に当てはめないでください。

pH6.86と7.00を、同じ標準液として扱わない

HORIBAのLAQUAtwin-pH-11B/22B/33Bは、標準液の規格をNISTとUSAから選べます。認識する値の主な例は次のとおりです。

LAQUAtwin pHシリーズの標準液設定の例
設定主な標準液の値
NISTpH4.01、6.86、9.18
USApH4.01、7.00、10.01

これは同シリーズの仕様例です。異なる機器や別の標準液が、そのまま同じ組み合わせで使えるという意味ではありません。ラベルと設定が合わないときは、液の値を丸めて読み替えるのではなく、機種の対応を確認します。

Hannaの一般校正案内は、測定するpHを挟む標準液を選ぶよう説明しています。例えばpH8付近の試料にはpH7.01と10.01を挙げています。「水槽用なら必ず4と7」と固定せず、自宅の測定範囲と、そのメーターが対応する点数・標準液を合わせて考えましょう。

標準液を移し、すすぎ、安定を確認する

Hannaの一般案内を、家庭で準備を進める順番に整理します。実際のボタン操作や電極を入れる深さは、型番に対応する説明書で確認してください。

  1. 電極を準備する。適切に保管できていたかを確認し、乾いていた場合は指定の復帰処理を行う。
  2. すすいでから標準液へ移す。きれいな容器へ新しい標準液を取り分ける。異なる標準液には別の容器を使う。
  3. 校正モードで値の安定を待つ。完了が自動か、ボタンで確定する方式かを確認する。
  4. 次の点へ進む前にすすぐ。必要な校正点について、同じ手順で進める。
  5. 保存・終了を確認する。すすいでから試料の測定に進む。

値が動いている途中で、都合のよい表示だけを記録しないことが大切です。校正の完了と、水槽水を測定するときの安定表示をそれぞれ確認しましょう。

平面センサの操作例:LAQUAtwin pHシリーズ

同シリーズの説明書では、標準液で平面センサ全体を覆い、遮光蓋を閉じてCALスイッチを押します。完了後は洗浄して水滴をやさしく除き、次の点でも繰り返します。初回や数日使わなかった場合は、校正前のコンディショニングも指定されています。浸漬式の電極と同じ扱いにせず、説明書の「電極のコンディショニング」「校正」を一続きで確認してください。

取り分けた標準液を、元のボトルへ戻さない

Hannaの電極管理ガイドは、新しい校正液を使い、使用した液をボトルへ戻さないよう案内しています。同ガイドでは、標準液へ移す前の精製水によるすすぎと、電極を布などでこすらない扱いも説明しています。

机の上を「未使用の液」「使用中の容器」「すすぎ用」に分け、容器に数値を記しておくと、作業途中で入れ替わるのを防ぎやすくなります。標準液、すすぎ水、測定に使った水槽水は、水槽へ戻さず片付けます。

洗う水と、保管する液は分けて確認する

Hannaの保管案内では、対応する電極を保存液で湿潤状態に保ち、純水や蒸留水への保管を避けます。携帯型では保護キャップへ少量の保存液を入れる方法を説明しています。「すすぎに使える水」と「入れたまま保管する液」は別です。

一方、先ほどのLAQUAtwin pHシリーズの説明書は、洗浄後に水滴をやさしく除き、遮光蓋とスライドキャップを閉じて保管する手順です。このように保管方法には機種ごとの差があります。別のメーターの手入れを覚えていても、手元の電極の指定へ読み替えてください。

保存液が必要な機種なら、次に使う直前ではなく、測定を終えた段階でキャップと液を確認します。保管中も、蒸発や液量についての説明書の指定を守りましょう。

水槽水の値が以前と違うときは、測定の前提も見直す

「校正し直したら昨日と違う値になった」という場面では、水槽側の変化と測定器側の条件を一緒に整理します。これは説明用の場面で、当店の実測結果ではありません。次のような記録があると、何を変えたか確認できます。

記録欄:日時/メーター型番/標準液の値と開封日/校正の完了・エラー/採水場所/測定時刻/水温/測定結果/換水・CO₂など直前の作業。

エラーが続く場合は表示をそのまま水槽の異常とせず、標準液の適合と状態、電極の準備・洗浄、操作モードを説明書で再確認します。改善しなければ、型番とエラーをメーカーへ伝えてください。校正できない機器で得た数字だけを頼りに、水槽の調整剤を増減しないようにします。

日々の比較条件は朝と夜のpHを測る記事、水質項目の読み分けはpH・GH・KHの違いも参考になります。魚やエビに急な異変がある場合は、校正作業の完成を待たず、機器と水質を確認して相談してください。

参照資料

資料確認:2026年10月16日。メーカー資料を読み合わせ、校正の準備と確認表を当サイト向けに編集しました。当店の測定試験、在庫、メーカーによる監修を示すものではありません。機器・電極に対応する最新説明書を優先してください。

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