読みもの / AQUARIUM JOURNAL
減った水を足して水面が元へ戻っても、水槽の水を交換したことにはなりません。足し水は水量を戻す操作、水替えは水槽の水を取り出して新しい水へ置き換える操作です。二つを別の欄に記録すると、管理を振り返りやすくなります。
蒸発と排水で出ていくものが違う
水が蒸発すると、溶けている塩類などは同じ割合で水槽から出ていきません。USGSの溶存物質の解説も、蒸発が水中の濃度に関係することを説明しています。自然の水についての資料で、水槽の水替え頻度を指定したものではありません。
水面だけ見て「いつも満水だから水が新しい」とは判断せず、取り出した水の量と補給した量を分けましょう。
40Lの模型で考える濃度の違い
| 操作 | 単純化した模型で起こること |
|---|---|
| 40Lから4L蒸発 | 残る成分量が同じなら濃度は約1.11倍 |
| 成分を含まない水4Lを補給 | 水量と濃度が元へ戻る |
| 40Lから10Lを排水 | 均一に溶けた成分も25%取り出す |
編集部の計算模型です。蒸発しない成分が均一に溶け、生物による増減などがないと仮定しています。現実の水槽をそのまま再現する数字ではありません。
補給水にも成分があることを考える
先ほどの模型では補給水に対象成分がないと仮定しました。実際の水道水には成分があるため、その条件とは異なります。足し水を繰り返した結果は、水の種類、底床、生体、換水などにも左右されます。
この違いを理由に、今の水槽を自己判断で一度に純水へ置き換えないでください。魚の飼育条件を確認し、水道水と水槽の硬度などを測って管理します。TDSだけで全成分は分からない点にも注意が必要です。
記録欄は足し水量と排水量の二つにする
例えば「足し水2L、排水0L」と「排水10L、新水10L」は別の記録です。冷却ファン使用中など、水量が減りやすい時期は、水位の基準位置を決めて変化を見ます。
水が急に減った場合は蒸発と思い込まず、床、ホース、接続部の漏れも確認します。機器の必要水位を下回らないよう、説明書も点検してください。
水替えの要否は別に判断する
足し水をした日でも、通常の水質観察や水替え計画は別に確認します。透明な水でも測定すべき成分の状態までは分からないため、魚の様子と測定履歴を合わせて考えます。
交換割合の計算は水替え量の早見表へ。水道水を準備するときはカルキ抜きの製品表示と計量も確認します。
Yokohama Aqualoop編集。公的機関・メーカー・業界団体の公開資料と編集部の確認例を整理しています。当店の実測や資料提供元による監修ではありません。資料確認:2026年9月11日。
参考資料
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